岩手ホームケア薬局の対応内容と連携方法
「退院後の薬が多く、本人・家族だけで管理できるか不安」「飲み忘れや残薬が続き、サービス調整だけでは解決しない」「訪問看護師から薬の整理について相談を受けた」——このような時は、訪問薬剤師へ早めにご相談ください。
岩手ホームケア薬局は、居宅・施設を訪問し、患者様の生活のなかで薬物療法が安全に続く仕組みをつくる在宅専門薬局です。
ケアマネジャー(介護支援専門員)様、訪問看護師様、クリニック・訪問診療医の先生方と連携し、処方箋だけでは見えない服薬上の課題を整理します。
対応エリアと訪問対象

盛岡市全域、滝沢市全域、矢巾町全域、紫波町、雫石町の一部を対応しておりますが、市町村名で一律に線引きはしていません。
当薬局から直線距離16km圏内を基本として、居宅・施設へ訪問します。訪問可否は患者様のご住所、訪問頻度、緊急対応の必要性を踏まえて個別に確認します。
居宅の患者様はもちろん、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホーム、特別養護老人ホーム、ケアハウス等の施設入居者様にも対応します。慢性疾患の多剤併用、退院直後の薬剤整理、がん疼痛管理、医療用麻薬、無菌調製・持続注入療法まで、必要な薬物療法に応じて支援します。
こんな時に、訪問薬剤師へご相談ください
- 退院時に薬が大きく変わり、従来薬・持参薬・外来薬の整理が必要
- 認知機能低下、視力低下、嚥下機能低下などにより、自己管理が難しくなった
- 飲み忘れ、重複服用、残薬が多い、頓服薬の使い方が不明確といった課題がある
- 服薬カレンダー、一包化、服用時点の集約など、生活に合う管理方法を一緒に考えたい
- 低血糖、血圧低下、眠気、ふらつき、便秘、痛みなど、薬の影響が疑われる症状がある
- ご家族様の負担が大きい、または訪問看護・ヘルパーの支援だけでは服薬が安定しない
- がん末期や医療依存度の高い方で、急な処方変更・緊急薬・麻薬管理への備えが必要
「薬局の変更が必要かはまだ分からない」「まずは薬剤師の意見を聞きたい」という段階でも構いません。ケアプランを作成する前、退院前カンファレンスの段階からご相談いただけます。
ケアマネジャー様から特に多いご相談
最も多いのは、認知症があり独居で暮らしている方の服薬支援です。
岩手県内でも、本人だけでは飲み忘れや重複服用を防ぎにくく、ご家族様・ヘルパー様・ケアマネジャー様が不安を抱えているケースについて、ご相談をいただく機会が増えています。
次に多いのが、複数の病院・診療所に通院し、薬の種類や服用時点が増えて管理が煩雑になっているケースです。
当薬局がすべての処方を整理し、一包化・セットまで行うことで、患者様・ご家族様・支援者様が「何を、いつ飲むか」を一目で確認しやすくなります。服薬カレンダーだけでは難しい場合には、お薬ロボットの導入・設定も含めて検討し、服薬アドヒアランスが改善した実績があります。
遠方に住むご家族様が毎日または毎週訪問して薬を管理しているものの、介護負担が限界に近づいているケースも少なくありません。
ご家族様の努力に頼り切るのではなく、薬局が定期訪問、残薬確認、セット、処方変更時の調整を担うことで、継続できる支援体制をつくります。
なお、訪問診療を受けていない方でも、訪問薬剤師は介入できます。
通院が困難で、処方医の指示とご本人様・ご家族様の同意などの要件を満たせば、外来通院中の患者様でも訪問薬剤管理の対象となります。外来受診後は、処方箋を薬局へ持ち込まず、ご自宅へ持ち帰るだけで構いません。当薬局が必要な方法で処方箋をお預かりし、調剤・一包化・セット後に薬をお届けします。処方箋の有効期限などは、開始時に個別にご案内します。
岩手ホームケア薬局に頼めること
訪問時には、残薬、服薬状況、副作用、保管状況、服薬介助の方法を確認します。一包化や服薬カレンダーへのセット、処方変更時の差し替え・旧薬回収、外部受診薬・臨時薬・市販薬を含めた薬剤情報の整理まで行い、誰が見ても安全に服薬を続けられる状態を目指します。
薬剤師は、薬を準備するだけではありません。腎・肝機能、年齢、併用薬、生活状況を踏まえ、相互作用、重複投与、投与量、剤形、服用時点を評価し、必要に応じて処方医へ提案します。減薬や服用回数の集約、粉砕可否・剤形変更の相談、疼痛・呼吸苦など症状に応じた薬剤調整も、医師・看護師と連携して検討します。
24時間365日の相談体制を整え、急な症状変化や退院、臨時処方にも対応します。緊急時に慌てないよう、疼痛増悪、発熱、感染症が疑われる時などに必要な薬を、医師と事前に相談して準備し、使用の目安や連絡手順を共有することも大切にしています。
職種ごとの連携イメージ
ケアマネジャー様へ
服薬管理能力やご家族様の支援力を含めて評価し、訪問開始の必要性を一緒に検討します。初回はケアマネジャー様にも同行いただいてヒアリングを行い、生活動線・支援体制・ご本人様の理解力に合う管理方法をご提案します。処方医との薬剤に関する連絡・確認は原則として当薬局が担うため、ケアマネジャー様に仲介いただく負担をできる限り減らします。必要に応じて担当者会議や退院時カンファレンスに参加し、訪問後は服薬状況、残薬、課題、提案内容を共有します。契約・お支払いの説明も薬局側で対応します。
訪問看護師様へ
バイタルや症状の変化、注射・外用薬・頓服薬の使用状況を共有いただき、薬学的評価と処方提案につなげます。服薬セットの見直し、麻薬・持続注入療法、緊急薬の準備なども、役割を分けながら進めます。
クリニック・訪問診療の先生方へ
処方内容の確認に加え、訪問時に得た患者様の状態や生活情報をもとに、投与量の適正化、重複・相互作用の確認、減薬、剤形・服用時点の変更をご提案します。必要に応じて訪問診療へ同行し、医師・看護師と同じ場で薬物療法を検討します。
連携の一例
退院後、複数の医療機関から出た薬と自宅に残っていた薬が混在し、本人・ご家族様だけでは管理が難しいとケアマネジャー様から相談を受ける場面があります。薬局が退院時処方と残薬を整理し、重複や不要薬の可能性を処方医へ確認したうえで、服薬カレンダーへセット。訪問看護師様・ヘルパー様と服薬状況を共有することで、飲み忘れや「どの薬を飲むのか分からない」という不安を減らします。
重要なのは、誰か一人が抱え込むことではありません。ケアマネジャー様は生活全体とサービス調整を、訪問看護師様は日々の症状を、薬剤師は薬物療法を整理し、医師が治療方針を決定する。それぞれの専門性をつなげることで、患者様・ご家族様が安心して在宅療養を続けられる体制をつくります。※個人を特定しないよう、複数の相談内容をもとに構成した例です。
訪問薬剤師の介入は、薬の問題が大きくなってから始めるものではありません。退院、独居開始、認知機能や嚥下機能の変化、服薬支援が必要になった時点で早めに連携することで、誤薬や飲み忘れ、不要な救急受診のリスクを減らしやすくなります。
ご紹介時に共有いただけると、より早く支援を組み立てられること
- 現在の困りごと(飲み忘れ、残薬、症状、副作用、家族負担など)
- 退院日・受診予定日・入居日など、支援開始を急ぐ予定
- 現在の処方内容、手元にある薬、外部受診薬・市販薬の有無
- ご本人様の理解力・嚥下状態、ご家族様・ヘルパー様・訪問看護師様の支援体制
- 主治医・訪問診療医、関係する医療・介護事業所の連絡先
すべての情報がそろっていなくても、ご相談は可能です。薬局側で確認・整理を進めます。個人情報・薬剤情報は、ご本人様またはご家族様の同意内容に沿い、継続した服薬支援に必要な範囲で共有します。
ご利用の制度・費用の目安
薬局薬剤師が行う居宅療養管理指導(介護予防を含む)は、介護保険の区分支給限度基準額の対象外です。そのため、要支援・要介護の区分や、ほかの介護サービスの利用枠を圧迫せずに利用できます。要支援・要介護認定を受けている方は、原則として介護保険の居宅療養管理指導費を優先して算定します。
薬局薬剤師による1回あたりの基本単位は、単一建物で当薬局が同月に訪問する利用者数により決まります。
- 1人の場合:518単位
- 2〜9人の場合:379単位
- 10人以上の場合:342単位
1単位10円の地域で、加算等がない場合、1人で訪問する518単位の自己負担の目安は、1割負担で518円、2割負担で1,036円、3割負担で1,554円です。施設等で2〜9人・10人以上を訪問する場合は、それぞれ379単位・342単位に負担割合を乗じます。薬剤料や調剤に関する費用、加算等は別途となるため、開始前に個別にご説明します。
通常は月4回までの訪問が上限で、月2回以上の場合は原則6日以上の間隔を空けて計画します。末期悪性腫瘍や中心静脈栄養法の対象患者様など、所定の要件を満たす場合は週2回かつ月8回まで対応できます。
夫婦など同居の同一世帯であっても、利用者様ごとに訪問・管理指導を行います。ただし、同じ住居で当薬局が同日に夫婦2人を訪問する場合でも「単一建物居住者1人」となるため、原則として1人あたり518単位の区分です。379単位を2人分算定する扱いではありませんのでご注意ください。
※制度・費用は2026年8月時点の概要です。保険区分、居住形態、加算の有無などで実際の負担額・取扱いは異なるため、開始前に個別に確認します。
連携の始め方
- まずは電話・お問い合わせフォーム等で、患者様の状況や困りごとをご相談ください。
- 処方内容、残薬、服薬状況、介護・看護の支援体制を必要な範囲で確認します。
- 処方医と連携し、訪問薬剤管理の開始や必要な処方調整を進めます。
- 訪問開始後は、関係職種へ報告・相談を行いながら、管理方法と薬物療法を継続して見直します。
薬のことで患者様・ご家族様・現場の誰かが困っている時は、問題が大きくなる前にご連絡ください。岩手ホームケア薬局は、地域の医療・介護関係者の皆様と顔の見える連携を築き、在宅療養を支えます。

